ランドデザイン

日比谷公園ガーデニングショー2026出展「盆景ガーデン」”Bonkei Garden” – an exhibit at the Hibiya Park Gardening Show 2026

題の通り日比谷公園で行われる日比谷公園ガーデニングショー2026に出展しました。ガーデニングショーの出展は今回が初めての試みで、自身の宣伝・作品の積み上げが目的での挑戦です。

現在依頼いただいているような大きな規模の現場を持つと一年に1作品しか実績が増えないのでこれは良い機会と思い申し込みしました。

叶うならば、これがきっかけで新たな人や仕事との出会いが増え、お世話になっている仲間たちともっと面白い仕事を手掛け、お世話になっている分何かしらの形で恩返しができたら良いなと思っていました。

私がエントリーしたのは『ガーデン部門』で、今回のコンテストテーマは上記の通りになります。

それに対しての私の制作コンセプト(実際に提出した資料)は下記になります。

『伝統』『革新』と『自然観』と『美意識』という言葉が上がっていたので、その点を意識して設計企画しましたが、抽象的な言葉ですので見る人や審査員がどのようにこの言葉を解釈しているのか というのが肝になりますね。

計画が決まったら制作です。

自主制作のためお金もあまりかけれないのが現状でして、躯体も石張りも材料手配も外注せず全て自分でやりました。が、これが本来の芸術制作ですよね。

 

自分で言うのも胡散臭いと思われると思いますが、

プロの仕事人として日頃の仕事も『魅力的なものをいかにお求めやすくするか』『完璧な品質を求める中でも満足してもらえる金額を提示できるか』ということを重点において、お客さんとの相互の信頼と尊敬を意識して活動しています。

そんな中で何とか残すことのできた利益を投じ、全決定権・全責任を一人で背負って挑む制作です。

 

下地となる躯体ができたら御影石の縁石を乗せていきます。

この曲線の縁石は大きい原石から切り出さないといけないので、一見すると軽く見えますがものすごく贅沢な切り出し方ですので、なかなかお目にかかれないと思います。

 

景石の石材は長野県で産出される「望月鉄平石」を使用します。

鉄平石といえば諏訪湖のある諏訪地方で採れる青み掛かった「諏訪鉄平石」が有名というか主流でしたが、近年はほぼ採掘が終了しているので手に入りません。

他にも国産の石材の採掘はどんどん終了しているので、嘆かわしいことですが、あと10年もすれば古材を除いた日本の石材を使った庭作りはほぼ終了してしまうと思います。。

水鉢は盃型1.4尺を相棒の古代灯篭屋さんに茨城県真壁の小目御影石にて制作いただきました。

寸法取り、ビシャンの当て方、端部・散りの仕上げまで本当に人柄が出てます。

 

会場への搬入にはお馴染みの植源造園のみーちゃん(社長)に加え来年度より入社予定の農大生の高橋君に手伝ってもらいました。いつもありがとう!

 

それから二日目には同じ師匠につき同じ設計の私塾で学んでいる仲間も勉強のために駆けつけてくれました。本当にありがとう。

図面というのは抽象的な概念・思考のデスクですから、現場という現実も味わうとより設計も磨きがかかります。

以下作品の写真です。

テーマに挙げられていた『伝統』と『革新』は盆景をお庭として表現して、さらに空間芸術としてのお庭を流通・売買できる形として作成しました。

『自然観』については『栽景盆栽』の形式を用いた赤松の寄せ植えをし、山がありその谷地に川が流れているように大きな自然をそのまま縮めたような構図となってます。

『美意識』については景色の重点となるようにつくばいを主とした水景を入れて、植栽の種類も少なく絞り、石や植物とのカラーコーディネートが上品になるようにしました。

 

つくばいの景。作品は自身の看板になるのでチャラチャラした流行り物で着飾るようなものではなく伝統的で品性のある美を追求して作っています。

 

以下ガーデニングショー期間内の展示資料の一部になります。

以上の資料に加え構想スケッチや詳細図、パーススケッチ、模型なども展示して、多くの方にご覧いただきました。

 

で、肝心な結果の方ですが、なんの賞も受賞できずという残念な結果になりました。。

時間や労力をかけてようやく貯めた資金を投じて、さらに時間をかけて制作してきた中で「そもそも今回出展するという決断は果たして正しかったのか」という問いが自分を襲ってきて気持ちの整理ができずにいました。

正直、今回の資金があれば避けてきた語学留学するなど違った勉強ができたなとも思い儚い気持ちでした。

 

が、この先50年は仕事するつもりですので今すぐ何かなくとも、挑戦した実績として自分の背中を押し続けてくれる財産になると信じています。

挑戦した自分にナイスファイト、乾杯!!!

普段全くお酒飲まないのですがこの日だけは飲んでみました。

 

改めて関わってくださった皆さん、本当にありがとうございました。

ちゃんとこの恩を返せるような立派な男に必ずなります!